今日はセラミックのかぶせ物、詰め物の治療について紹介いたします。
この方はむし歯と根の治療後、白い歯にして欲しいとのご希望がありました。
右上5番(黄矢印の歯)は神経がない歯で、プラスチックの詰め物が変色し、隙間からむし歯になっていました。右上4番(青矢印の歯)も銀歯の下にむし歯がありました。
右上5番(黄矢印の歯)の根の治療をやり直し、ファイバーポストコアで支台築造した状態です(土台を付けたところです)。歯ぐきの状態は良好です。歯ぐきの状態が良くなければ、型取りが上手くいきません。
右上5番(黄矢印の歯)に歯肉圧排を行ったところです。歯肉圧排とは、型取りの材料が流れ込みやすいように、歯と歯ぐきの間に細い糸を入れる処置です(歯ぐきの状態が良ければ痛みはありません)。
私は歯肉圧排は二重圧排法(ダブルコードテクニック)を用いることが多いです。
歯肉圧排によって印象(型取り)が鮮明になるので、このステップは非常に重要です。
印象面(型取りしたもの)です。削ったところが全周にわたり、とても鮮明に印象できました。歯科治療は精度が大切ですので、きれいに削って印象することはとても重要です。
きれいに削って、鮮明に印象できれば、精度の高い石膏模型を作製できます。これによって技工士さん(かぶせ物や詰め物、入れ歯などを作る方)は作業しやすくなり、精度の高い補綴物(かぶせ物)を作ることができます。
右上4番(青矢印の歯)の銀歯をはずしてむし歯をとった状態です。
むし歯が神経に近かったので、コンポジットレジンで裏層しました。そして同様に歯肉圧排です。
印象面です。鮮明に印象できました。
術前咬合面観(上から見たところ)です。
術直後咬合面観です。
術後3年経過した咬合面観です。
角度を変えて、術前頬側面観(外側から見たところ)です。
術直後頬側面観です。
そして、術後3年経過した頬側面観になります。
右上5番(黄矢印)はメタルボンド(メタルセラミック)、右上4番(青矢印)はセラミックインレーで修復させていただきました。
治療を終えてまだ3年ですが、変化なく、良好な状態が保てれています。機能的にも見た目にも良い状態で長持ちすることは、とても重要な事だと考えています。
私の診療目標は、良好な治療結果の永続性(長持ち)を達成することです。
これからもしっかりメインテナンスさせていただきます!
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